23Aug2020伝わる「読書感想文」を楽しく簡単に書くたった1つのコツ「読書感想文が苦手」という方、多いと思うのですが、ちょっとしたコツがわかると、読書感想文は簡単に、楽しく書けます。本を読んで、文章でアウトプットすることって、大人にとっても心の疲れをほぐす癒し効果があるんじゃないかなあと思っています。夏休みの宿題で困っている人、これから感想文を書...
08Mar2020線は、僕を描く度肝を抜かれた。なんだ、この小説は。砥上裕將『線は、僕を描く』(講談社)。確かに活字を読んでいるはずなのに、脳内に浮かぶのは言葉ではなく、黒い墨で白い紙の上に描かれていく水墨画の映像なのだ。それはこれまでに経験したことのない、実にふしぎな感覚で、私は何度も途中で読むのをやめ、目を...
07Mar2020人生最後の1冊明日、世界が終わるかもしれない。最後に1冊だけ本が読めるとしたら、どの本がいいだろう――天井までびっしり本が並んだ図書館の閲覧室で、私はその日、「人生最後の1冊」を真剣に選んでいた。幼いころ大好きだった絵本。小学生のころ、家族が眠った後、布団の中に懐中電灯を持ち込んで、夢中で読ん...
17Jun2019『夢見る帝国図書館』へ行く今は子どもの本の専門図書館になっているこの場所に、かつては日本で一番蔵書数の多い「帝国図書館」があって、戦時中も貴重な本たちを守り、樋口一葉や宮澤賢治、吉屋信子ら数多くの文人たちに愛されてきたことを、私は『夢見る帝国図書館』を読むまでまったく知らなかった。
06May2018みそら司書室【3冊目】飛行機乗りたちの夢もしも一日だけ、鳥になって空を飛ぶことができたなら、一体どんな心持ちがするのだろう。抜けるような青空に、ゆるやかな弧を描いて悠々飛んでゆく鳥を見ながら、ときどきそんなことを思う。何ひとつ遮るもののない高みに向かって、ひたすら上昇していくとき、体に感じる重力。見えない気流に身を預け...
27Mar2018みそら司書室【2冊目】足跡はいつかの靴で「きっちり足に合った靴さえあれば、じぶんはどこまでも歩いていけるはずだ。そう心のどこかで思い続け、完璧な靴に出会わなかった不幸をかこちながら、私はこれまで生きてきたような気がする」 海と山とに挟まれた、坂の多い港町の本屋でその本に出合ったとき、私はどきりとして、思わずあたりを見回...
13Jan2018みそら司書室【1冊目】雪は天からの手紙本が親友だった少女時代から、大好きな本を並べた図書館の司書になることに憧れていました。お世話になっている私塾・御宙塾の先生方が気前よく棚を貸してくださり、思いがけず夢が叶って、時々ここで一日司書をつとめさせていただくことになりました。1冊目は、敬愛する中谷宇吉郎博士の『雪』を取り...
06Jan2018もし、孔子がブレーキの壊れた列車の運転手だったら?世に古典の勉強会は数あれど、こんなにエッジのきいた問いを真剣に議論できる場所はほかにないと思う。よろしければ、ぜひご一読ください。(読書会のレポートを書かせていただいています)