「ワンオペ育児」から抜け出して、人生の主導権を取り戻す7つの方法

「ワンオペ育児」を始めて、間もなく10年になる。

夫が早朝に出勤して、深夜に帰宅するので、平日朝夕の家事や、保育園に通う子どもの送迎、食事の世話や入浴などの仕事を、私ひとりでこなさなければならない。

下の子どもが5歳になり、自分でできることが増えた今でこそずいぶん楽になったが、子どもが小さいうちは本当に大変だった。

手が足りなくて、晩ごはんはほぼ台所で立ち食いしていたし、お風呂でゆっくりあたたまるのは週末だけの贅沢だった。

代わるがわる体調を崩す子どもの看病に追われ、そうこうするうち自分も感染して、意識もうろうとしながらご飯を作る、なんてこともしょっちゅうだった。

睡眠不足で精神的にも追い詰められ、感情が抑えきれなくなって泣くこともよくあった。

これから子どもを産んで、育てていく人たちには、もう誰にもこんなつらい思いをしてほしくない。

そんな気持ちもあって、仕事と育児の両立や、新しい働き方を選んだ人たちについての記事を、たくさん書いてきた。

この10年で、働き方や、子育てを取り巻く環境はずいぶん変わった。

自由に、型にはまらない考え方をする若い人が増えていて、それはとても素敵なことだ。

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そもそも、「ワンオペ育児」という言葉の響きが、重い。

「育児」って本当はかけがえのない素晴らしい時間のはずなのに、タスクが一人に集中しすぎて苦行になってしまうのは、やはりバランスが崩れている。

ワンオペ育児のど真ん中にいたにもかかわらず、私は当時、人から「ワンオペだね」と言われると、とても悲しい気持ちになった。

もちろん、相手が心配して言葉をかけてくれていることはわかっている。

でも、正体のわからない、ワンオペにならざるを得ない社会の空気を作り上げている見えない巨大な何者かに対して「そんなんじゃない」と泣きながら立ち向かいたい気持ちでいっぱいだった。

そんなんじゃない。

たった一度しかない私の、大切な子どもたちとの時間を「ワンオペ」なんて無機質な一言で片づけられてたまるか。

私は、楽しく子育てがしたい。

お母さんであることを離れても、一人の人間として、幸せでありたい。

夫の働き方を変えることが難しいなら、それ以外の要因を徹底的に変えようと思った。

基準は、私自身が「楽しくて」「楽できる」ようにすること。

人それぞれの事情があるから、万人の役にはたたないと思うけれど、私自身が試してみて「よかった」と感じていることを、書いておきたい。

何かひとつでも、今、つらい思いをしている人のヒントになることがあれば、うれしい。

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