敏感すぎて生きづらいあなたへ

その本に出会うまで、学校は私にとって戦場だった。

例えば、先生が鋭い声でほかの子を叱っていると、その声のトーンが矢になって、キーンと頭に突き刺さってくる。「気がする」だけではなく、本当に頭が痛くなるのだ。

廊下を歩いていて、悪気のない級友に後ろからぽんと肩を叩かれると、「ぎゃー!」と叫び相手が怪訝に思うほど仰天して、文字通り10センチくらい飛び上がってしまう。

誰かが何気なく発した一言の裏側にある怒りやヤキモチが、黒いコールタールのように全身にまとわりついてきて体が重く、いつまでも離れない。

そんな状態だったから、一日の授業を終えて家に帰りつく頃には、毎日身も心もへとへとだった。学校とは、なんと過酷な場所なのだろう。みんな、一体どうやってこの試練に耐えているのか。

10代になり、周りの人たちから「心配性」「神経質」「引っ込み思案」「打たれ弱い」とさまざまな言葉をかけられるようになって、私は気がついた。

ほかの多くの人にとって、どうやら学校は戦いの場所ではないらしい。

教室の喧騒や、先生の叱責にも、私ほど深いダメージを受けている人はいない。

もしかすると、自分はどこかおかしいのかもしれない。

私だけが、どうしてこんなに、いろいろなことを敏感に感じすぎてしまうんだろう……

(つづきは↓)


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