「そうだんしつ」の扉を開けて

「お母さんは外に出ててくれる? カウンセラーさんと2人で話したいから」

「え? そうなんだ……わかった。外で待ってるね」

8歳の長男とカウンセラーさんを「そうだんしつ」の中に残し、私は椅子を抱えて外へ出た。扉を閉めて、廊下に椅子を置き、腰を下ろす。部屋の中からぼそぼそと話し声が聞こえてくるが、何を話しているのかまでは分からない。

こんなことになるなら、読みかけの本でも持ってくればよかった、と思いながら、暇つぶしに、扉の前に貼られた「そうだんしつ」の説明書きを読んでみる。

『そうだんしつは、スクールカウンセラーのいる部屋です。みなさんが、悩んだり困ったりしていることを、一緒に考えるところです。そうだんしつで話したことは、ほかの人には言いません。予約をしてから、気軽にそうだんに来てください』

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